要人 警護


ネオンがチカチカ

人はゾロゾロ

日本って無秩序〜。おもしろ〜。




葉佩九龍が玩具を手に入れた子供の心で街を徘徊しているころ、皆守は独り、なんちゃって補導員だった。

対象者はたった一人。
自ら糸を切った人型の凧である。
皆守としては、むしろ罵倒語のタコを使用したい。
理由は色々あるが、とりあえず今は・・・・・

携帯に出ない。

だから言いたい。

「あの・・・・馬鹿が」

お繋ぎできませんという非情なアナウンスを何回か聞いた後、自らの携帯ごしに彼は呟いた。
声こそ小さく静かだが、確実に腹を立てている。
一人で葉佩を探すのも面倒で嫌だ。
だが、彼は一人で出て来ざる終えなかった。
葉佩捜索にあたり、メンバーは何人か浮かんだ。
確かに浮かんだ。
だが、彼は結局一人で新宿を歩いている。

女子は除外。
男子も・・・・・・・理由は色々あるがやはり全員除外。

葉佩に関わる人間はどれも個性的で、こんな衆人環視の中で隣を歩きたくないのだ。絶対に。何があっても。
そんな理由で彼は一人なのだが、たった一人を探すのに新宿は広すぎる。

葉佩九龍
推定外見年齢18歳
精神年齢は知らないままでいたい。間違いなく蹴り直す。

「お守りは御免だぜ・・・・」

彼は当ても無く歩き始めた。
「・・・・・・・・・」